「明日の銀行」を知る男の新著

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augmented

銀行業の未来を過去に提唱してきたブレット・キングが新著を出します。
 
 

革新的な銀行Movenの創業者でもあり、金融ビジネスの新しいありかたの提唱者として名を馳せる同氏ですが、今回は金融に限らず幅広いトピックとして、新たな技術が「生き方」にもたらす影響を述べています。

Augmented: Life in the Smart Lane

同著のサイトの動画によれば、取り上げられるテーマは主に4つとなります。同サイトのビデオの内容を意訳すると:

1.人工知能について:顔認証など、特定タスクを処理するAIでは人間よりも賢いとするパフォーマンスが発揮されている。また、次のフェーズとしてのGenuine intelligenceも期待される

2.スマートインフラストラクチャー:エネルギーのあり方や都市のあり方は、中央集権型ではなくなっていく。向こう5-10年で太陽光発電が化石燃料よりも安い発電コストを発揮し始める中で、従来とはエネルギーインフラの組み立て方が大きく変わってくる。また、公共交通網や消防・警察等のありかたも、最適化を促すアルゴリズムによって変わってくる

3.様々なケースで埋め込み型のコンピューターが活用されることで、感情の認識や製造業における効率化などが促されること。また、コンタクトレンズ等にARを活用した機能が埋め込まれる等、より自然に様々なコンピューティングパワーが日常で用いられるようになる

4.ヘルステックとゲノム編集:ウェアラブル端末を通じた健康維持に始まり、ゲノム編集などで白血病を治療したケースなども生まれている。健康のあり方と、技術を生物としての人類にどう取り込むかも今後は重要

これまでのキング氏の著作としては、金融における顧客中心主義への取り組みを紹介した下記

リテール金融のチャネル革命-ソーシャル時代の支店のあり方

branchtoday

や、そのような世界における金融リバンドルのあり方を著した下記

脱・店舗化するリテール金融戦略: バンクからバンキングの時代へ

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で知られてきました。

氏の視野はFintechを通り越して、通常の生き方の変化にまでと拡張されてきている中で、今後この視点がMovenに反映されるのか、かたやもっと大きなビジネスへの乗り出すのかも、注目したいところです。

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